吉岡徳仁氏インタビュー: "感じる" 携帯を目指して──「MEDIA SKIN」へ注がれた愛情。au design project のコンセプトモデルとして公開後、約 1 年半の時を経て誕生した「MEDIA SKIN」。デザイナーの吉岡徳仁氏 ("Honey-pop" などの椅子・照明といったインテリアを主にデザイン、そのデザインは実験的、独創的、革新的といった言葉で評されることが多い)。
MEDIA SKIN のフォルムには、人に優しく、使っている人を美しく引き立たせる思いが込められている。製品版ではディスプレイを覆うガラスの中に、さりげなく受話スピーカーが組み込まれている (ディスプレイ周りのふちの幅のバランスが、デザインをする上では最も重要。特にディスプレイの上の部分)。「携帯は話しているときのスタイルがとても重要だと思う、携帯は最も人に近いプロダクト。」
「第二の皮膚」というデザインコンセプト、「椅子がそうであるように人体に近いものは柔らかい」。重要なのは柔らかく見えるとか、感じるということ。
"感じるケータイ"は「アートに近いケータイ」。「アートって本来、理屈抜きにその人の感性で感じるもの。」「デザインというと、形をいかに作るかということが重視されますが、人はものを判断するとき、その形以上に触感とか、光り方とか音とか、いろいろな情報をもとに判断する。」「既存のケータイっぽくないもの、“今までにない驚きや喜びを感じられるもの”を目指した。」「ある意味では子どもを作るようなもので、僕がお父さんなら、メーカーがお母さんです。」「"メディアの皮膚"として、最先端のものを入れることができたことがなによりよかった。」